はじめに
ギガスクールの本格運用が始まってから2年以上が過ぎました。
Chromebook導入時に、最適なアプリを検討・導入されたかと思いますがこの2年間の運用の中で、「新たにあのアプリを追加したい。だけどアプリの追加はハードルが高い」と感じて、二の足を踏んでいらっしゃる管理者の方もいらっしゃるかもしれません。
Chromebookへのアプリの配信は、非常に簡単です。
今回のコラムでは、Chromebookへのアプリ配信設定を解説します。
Chromebookで利用可能なアプリとは
Chromebookで利用できるアプリは、様々な種類があって、それが管理者の方を悩ませる原因にもなっています。ここでは、Chromebookで利用できるアプリの種類とその違いについて説明いたします。
1)Chromeアプリは、Google ChromeおよびChromebook上で動作するWebベースアプリケーションです。Chromeウェブストア経由で提供されています。
※Googleは一時、Chromeアプリのサポート打ち切りをアナウンスしましたが、その後 少なくとも25年1月までのサポート延長を行うと再アナウンスしています。
2)Androidアプリは、Android OSで利用されているアプリケーションです。Googleは2016年5月にChromebook上でのAndroidアプリ稼働をアナウンスしました。当初、特定機種のみでのサポートでしたが、2017年発売以降のChromebookでの動作サポートを行っています。
※残念ながら全てのAndroidアプリがChromebook上で動作保証されているわけでは有りません。
3)拡張機能 Chromeブラウザ自体の機能を拡張するものです。ブラウザの外観・テーマを変更するものなど、様々な種類が存在しており、アプリと同様、Chromeウェブストア経由で提供されています。
4)URLで追加 特定のWebサイトを、URLを入力したり、ブックマークから起動する代わりにアプリとして追加することもできます。WindowsでのWebサイトへのショートカットの作成をイメージしていただければ分かりやすいと思います。
[アプリと拡張機能]で出来ること
Chromebookのアプリ管理は、Google管理コンソールの[アプリと拡張機能]から行います。
[アプリと拡張機能]を活用することで、例えば以下の設定が可能になります。
・Chromebookに特定のアプリを強制インストールする
・Chromebookから特定のアプリを強制削除する
・ユーザがChromeウェブストアからアプリを自由に追加できないようにする
・Androidアプリ全般を禁止する
etc…
今回は上記の例の中から、特定のアプリを強制インストールする方法と強制削除する方法を、実際の画面を交えつつご紹介していきます。
Chromebookにアプリを強制インストールする
まずはじめに、アプリを強制インストールする方法を見ていきましょう。
1.管理者アカウントでGoogle管理コンソールにログインします。
2.画面左側のメニューから、[デバイス] ⇒ [Chrome] ⇒ [アプリと拡張機能] ⇒ [ユーザとブラウザ]をクリックします。
3.アプリを追加する組織を選択します。
4.[+]アイコンにマウスカーソルをあわせ、インストールするアプリの種類によって以下のアプリ追加方法の中から一つ選択します。
今回は例として、[Chromeウェブストアから追加]をクリックします。
アプリの追加方法 | 追加可能なアプリ |
URLで追加 | URL |
Chromeアプリや拡張機能をIDで追加 | Chromeアプリ 拡張機能 |
Google Playから追加 | Androidアプリ |
Chromeウェブストアから追加 | Chromeアプリ 拡張機能 |
5.Chromeウェブストアの画面が開きます。
検索ボックスを利用するなどして、追加したいアプリを探します。
6.追加したいアプリのページを開いたら、[選択]をクリックします。
7.[アプリと拡張機能]の画面に、指定のアプリが追加されます。
アプリの[インストールポリシー]をクリックします。
8.アプリを強制インストールさせる場合、「自動インストール」や「自動インストールしてブラウザのツールバーに固定する」を選択します。
※追加するアプリがChromeアプリ、Androidアプリ、URLの場合、「自動インストールしてブラウザのツールバーに固定する」が「自動インストールしてChrome OSタスクバーに固定する」に変わります。
※URLの場合、既定のインストールポリシーは[自動インストール]です。
9.[インストールポリシー]の設定をしたら、[保存]をクリックします。
10.以上で、アプリの強制インストール設定は完了です。
設定が適用されたユーザでChromebookにログインすると、対象のアプリが自動的にインストールされます。
Chromebookから特定のアプリを強制削除する
つづいて、特定のアプリを強制削除する方法についてです。
前述の強制インストールしたアプリが不要になった場合を例にして、ご紹介していきます。
1.管理者アカウントでGoogle管理コンソールにログインします。
2.画面左側のメニューから、[デバイス] ⇒ [Chrome] ⇒ [アプリと拡張機能] ⇒ [ユーザとブラウザ]をクリックします。
3.アプリを削除する組織を選択します。
4.削除するアプリの[インストールポリシー]をクリックします。
5.アプリを強制削除する場合、「ブロック」を選択します。
※削除するアプリがURLの場合、[インストールされていません]を選択します。
6.[インストールポリシー]の設定をしたら、[保存]をクリックします。
7.以上で、アプリの強制削除設定は完了です。
設定が適用されたユーザでChromebookにログインすると、対象のアプリが自動的に削除されます。
まとめ
ここまで、Chromebookでのアプリ配信管理について解説を行ってきました。
如何でしたでしょうか?
非常に簡単にアプリの追加が行えるのが、ご理解いただけたかと思います。
ただし実際にアプリを配信・追加する際には、いきなり全生徒・児童にアプリを追加設定するのは避けることをお勧めします。小規模で、運用に比較的影響の少ない組織部門で先ずアプリの追加設定を行い、インストール時の挙動 アプリ自体の動作確認を行ってみましょう。テスト・検証用の組織部門を新規作成し、そこで検証を済ませてから、全生徒・児童の組織部門にアプリを追加するのが一番お勧めです。
アプリ環境・種類は、日々質も量も向上・拡充しています。導入時のアプリ構成そのままでChromebookを使い続けるのは非常にもったいないです。みなさんがお使いのアプリ環境の変革・改善に今回の記事が少しでも御役に立てれば幸いです。
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