Chromebookの新機能「パフォーマンス(メモリセーバー、省エネモード)」

公開日:2023/05/17
最終更新日:2023/05/17

はじめに

このコラムでは、Chromeの新機能であるパフォーマンスについて紹介します。ChromeOS108から、メモリやバッテリーの節約に役立つ機能が利用できるようになりました。

これらの機能をうまく利用すれば、ブラウジングを快適にするために、使用していないタブのメモリを解放したり、バックグラウンドの活動や視覚効果を制限して不要なバッテリー消費を防ぐことが可能になります。

メモリセーバー機能

Chromeのメモリセーバー機能は、タブをたくさん開いているときに役立ちます。この機能は、現在使用しているタブを優先して、使用していないタブのメモリを解放します。使用していないタブは、必要になったときに再読み込みされます。この機能により、Chromeは最大30%のメモリを節約し、ブラウジングをスムーズかつ高速にします。

メモリセーバー機能の設定

Chromeでメモリセーバー機能を有効にするには、以下の手順を実行してください。

Chromeの右上にある三点アイコンをクリックして、表示されるメニューから「設定」を選択します。

左のメニューで「パフォーマンス」を選択します。
パフォーマンスの設定内にある「メモリセーバー」のスイッチをオンにします。
Chromeを再起動します。
これでメモリセーバー機能が有効になります。

メモリセーバー機能の「常にアクティブにするサイト」は、メモリセーバー機能が有効なときにも非アクティブ化されないように指定するサイトのリストです。この設定を利用すると、更新されたくないサイトや重要なサイトを常にアクティブな状態に保つことができます。

メリットとデメリット

Chromeでメモリセーバー機能を使うメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット
・メモリセーバー機能は、使用していないタブのメモリを解放することで、Chromeが最大30%のメモリを節約できます。
・メモリの節約により、Chromeの動作がスムーズかつ高速になります。
・メモリの節約により、他のアプリケーションにもメモリが割り当てられやすくなります。
・メモリセーバー機能は、非アクティブ化されたくないサイトを個別に指定できます。

デメリット
・メモリセーバー機能は、非アクティブ化されたタブを再度開くときに再読み込みするので、インターネット接続が必要です。
・メモリセーバー機能は、非アクティブ化されたタブの更新や通知を見逃す可能性があります

省エネモード機能

Chromeの「省エネモード」機能は、Chromeがシステムのバッテリーを節約するための機能です。この機能が有効になると、Chromeはバッテリー残量が20%以下になると自動的に作動します。このとき、Chromeはアニメーションや動画などの複雑な視覚効果を持つウェブサイトのバックグラウンドの活動や視覚効果を制限します。これにより、バッテリーの消耗を抑えて駆動時間を延ばします。

省エネモード機能の設定

Chromeで省エネモードを有効にするには、以下の手順を実行してください。

Chromeの右上にある三点アイコンをクリックして、表示されるメニューから「設定」を選択します。

左のメニューで「パフォーマンス」を選択します。
パフォーマンスの設定内にある「省エネモード」のスイッチをオンにします。

省エネモードには、バッテリー残量が20%以下の場合にのみオンにするモードと、パソコンが電源に接続されていないときにオンにするモードの2種類があります。

バッテリー残量が20%以下の場合にのみオンにするモードは、バッテリーが少なくなったときに省エネモードを自動的に作動させるモードです。このモードは、バッテリーの残り時間を最大限に延ばしたい場合に適しています。

パソコンが電源に接続されていないときにオンにするモードは、パソコンがバッテリー駆動のときに常に省エネモードを作動させるモードです。このモードは、バッテリーの消耗を常に抑えたい場合や、電源コードを差し替えることが面倒な場合に適しています。

どちらのモードを選ぶかは、個人の好みや使用環境によって異なります。一般的には、バッテリー残量が20%以下の場合にのみオンにするモードは、パフォーマンスと駆動時間のバランスを重視する場合におすすめです。パソコンが電源に接続されていないときにオンにするモードは、駆動時間を最優先する場合や、頻繁に移動する場合におすすめです。

Chromeを再起動します。
これで省エネモードが有効になります。
省エネモードが有効になっている場合、Chromeの右上に「葉っぱ」のアイコンが表示されるようになります。

このアイコンをクリックし、「今すぐオフにする」を選ぶことで、機能を無効にすることも出来ます(※許可されている場合)。

メリットとデメリット

Chromeで省エネモード機能を使うメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット
・省エネモード機能は、バッテリー残量が20%以下になると自動的に作動し、バッテリーの消耗を抑えて駆動時間を延ばします。
・省エネモード機能は、アニメーションや動画などの複雑な視覚効果を持つウェブサイトのバックグラウンドの活動や視覚効果を制限することで、バッテリーの節約に貢献します。

デメリット
・省エネモード機能は、視覚効果を制限することで、ウェブサイトの見た目や動作に影響を与える可能性があります。
・省エネモード機能は、バッテリー残量が20%以下になると自動的に作動するので、ユーザーが意図しないタイミングで視覚効果が制限される可能性があります。

CEUによる省エネモード機能の制御

2023/03/31時点ではCEU上でメモリセーバー機能を設定する項目はまだ実装されていません。

CEUによる省エネモード機能の設定

省エネモード機能をCEUで一括設定するには、以下の手順を実行してください。

1.Google管理コンソールにログインします。
2.デバイス > Chrome > 設定 > ユーザーとブラウザ に移動します。
3.省エネモード機能の設定を変更したい組織単位を選択します。
4.電源とシャットダウンの設定内にある「バッテリー セーバー モード」のオプションを変更します。

選択できるのは4つでそれぞれ次の効果があります

・エンドユーザーはこの設定を管理できる(デフォルト)
各自でChrome上で自由に設定を変更できます

・バッテリーセーバーモードを無効にする
省エネモードは無効に設定されます

・デバイスがバッテリー駆動中でバッテリー残量が少なくなった場合に有効にする
省エネモードは「バッテリー残量が20%以下の場合にのみオンにする」に設定されます

・デバイスがバッテリー駆動中の場合に有効にする
省エネモードは「パソコンが電源に接続されていないときにオンにする」に設定されます

5.オプションを選んだら「保存」をクリックします。

これで選択した組織単位のChromebookに省エネモード機能の設定が反映されます。

まとめ

Chromebookは、GIGAスクール開始から数年を経て老朽化、特にバッテリーの劣化が気になるようになってきました。今回紹介した省エネモード機能はその問題の改善に役立つかもしれません。

省エネモード機能は、先に紹介したようにCEU上の設定で簡単に、組織部門単位でオン・オフできます。Chromebookの駆動時間を改善したい方は、一度試してみてはいかがでしょうか。
その際にはいきなり全台に設定するのではなく、小規模な組織部門で一度動作・効果を確認の後、全台に設定することをお勧めします。

メモリセーバー機能も、タブを何枚も開いて閉じない様な使い方をしている生徒のChromebookでパフォーマンス改善が出来るかもしれません

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