トラブル時の画面共有に最適!Google管理コンソールの「Chrome リモート デスクトップ」とは?

公開日:2023/08/09
最終更新日:2023/08/09

離れた場所で利用中のChromebookで障害が発生した時、実際のChromebookの画面が見られず、なかなか問題解決に至らなかった経験はありませんか?

今回のコラムでは、Google Workspace管理者の方向けにChromebookのトラブルシューティングで役立つ「Chrome リモート デスクトップ」をご紹介していきます。

Chrome リモート デスクトップ とは?

Google管理コンソールを使うことで、管理下のChromebookに対し、様々な制限をかけたり、遠隔で初期化するといった操作※1 が行えます。

今回取り上げる「Chrome リモート デスクトップ」は、同じくGoogle管理コンソールで利用可能な機能の一つで、これを使うことにより管理者は組織のChromebookに遠隔でアクセスできるようになります。

つまり、この機能を使えば、Google Workspace管理者が学校、Chromebook利用者が自宅といった離れた場所にいるような環境でも、管理者が利用者のChromebook画面を見ながらのサポートが容易に行えるようになるということです。

※1
これらの操作をするには、Chrome Education Upgrade(CEU)が必要です。
CEUについては、下記のURLを参照ください。
https://www.mitani-edu.jp/column/029/

利用要件

Chrome リモート デスクトップを利用するには、いくつかの要件を満たす必要があります。

管理者側
(リモートする側)
・Chromeリモートデスクトップのサービスが有効であること
・最低限、[リモート デスクトップの開始] 権限をもったアカウント
であること
利用者側
(リモートされる側)
・Chromebookがオンラインであること
・OSが以下のバージョン以降であること
 ChromeOS ver.96 以降
 ※キオスクデバイスの場合、ver.78以降

※要件の詳細は下記のURLを参照ください。
 https://support.google.com/chrome/a/answer/9547497?hl=ja

Chromebookにリモート接続してみよう

それでは、利用者がChromebookにGoogleアカウントでログインしている最中に問題が発生した場合を例に、管理者が対象端末にリモート接続するまでの流れを見ていきましょう。

01)Google管理コンソールに特権管理者などの管理者アカウントでログインします。

https://admin.google.com

02)左側メニューから、[デバイス] ⇒ [Chrome] ⇒ [デバイス]にアクセスします。

03)リモート接続したいChromebookのシリアル番号をクリックします。

04)[リモート デスクトップ]をクリックします。

05)以下のメッセージが表示された場合は、[このまま接続]をクリックします。

※現時点でマウス等の操作をしている、もしくは5分以内に操作をしたChromebookに対し、リモートデスクトップを実施した場合に表示されます。

06)画面下部の[開く]をクリックします。

07)Chromebook側でリモート接続を許可するか否かのメッセージが表示されます。
管理者が接続しても問題ない場合は、利用者は[共有]をクリックします。

08)利用者が接続を許可すると、管理者側にChromebookの画面が表示されます。
管理者は自身のキーボードやマウスで、Chromebookの遠隔操作が可能です。

※リモート接続後もChromebookの画面は表示されたままのため、利用者は管理者がどのような操作をしているのか、Chromebookの画面から確認可能です。

※管理者がリモート接続中でも、利用者はChromebookを操作できます。

FAQ

【質問】

管理コンソールで[リモート デスクトップ]が表示されず、リモート接続できません。

【回答】

管理コンソールからChromebookにリモート接続するには、最低限「リモート デスクトップの開始」権限のある管理者アカウントを利用する必要があります。

管理コンソールへのログインに使用した管理者アカウントに対し、「リモート デスクトップの開始」権限を付与してあげましょう。

権限の設定変更は、管理コンソールの[アカウント] ⇒ [管理者ロール]から行えます。

※必要に応じて、リモート接続用のカスタムロールを新しく作成するなどしてください。

【質問】

管理コンソールで[リモート デスクトップ]をクリック後に、「Chrome Remote Desktop へのアクセス権がありません。」と表示されてしまい、Chromebookに接続できません。

【回答】

リモート接続に使用した管理者アカウントで、Chrome リモート デスクトップのサービスが無効になっていると、このようなメッセージが表示されます。

管理者アカウントの所属組織で、Chrome リモート デスクトップのサービスが有効になるように設定を変更しましょう。

Chrome リモート デスクトップの設定は、管理コンソールの[アプリ] ⇒ [その他のGoogleサービス] ⇒ [Chrome リモート デスクトップ] ⇒ [サービスのステータス]から変更が可能です。

まとめ

以上、Chrome リモート デスクトップについて、ご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。

Chrome リモート デスクトップを上手に使えば、ユーザーの遠隔サポートが簡単に行えるようになります。

また、実際に利用者の場所まで行く手間が省けますので、管理者の負担軽減も期待できます。

現在、Google Workspaceの運用管理を任されている担当者の方々は、この機会にChrome リモート デスクトップを試されてみてはいかがでしょうか。

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